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ⓘ 基本情報技術者試験



                                     

ⓘ 基本情報技術者試験

基本情報技術者試験 (きほんじょうほうぎじゅつしゃしけん、 Fundamental Information Technology Engineer Examination 、略号 FE )は、情報処理の促進に関する法律第29条第1項に基づき経済産業大臣が行う国家試験である情報処理技術者試験の一区分。対象者像は「高度 IT 人材となるために必要な基本的知識・技能をもち,実践的な活用能力を身に付けた者」。

情報処理技術者試験制度の スキルレベル2 (スキルレベルは1から4が設定されている。)に相当する。2000年度(平成12年度)までの名称が 第二種情報処理技術者試験 であったことから 二種 という略称を用いる人もいる。

「基本情報 処理 技術者試験」は誤りである。

                                     

1. 概要

本試験の出題範囲は、「コンピュータ科学基礎・コンピュータシステム・システムの開発と運用・ネットワーク技術・データベース技術・セキュリティと標準化・情報化と経営」など多岐にわたる。また、コンピュータ言語のプログラミングに関する問題が出されることから、主にプログラマ向けの能力認定試験として、情報産業界では古くから重要視される。

情報処理技術者試験の中では、応用情報技術者試験(旧・第一種情報処理技術者試験)と並び、最も歴史の長い区分である。

現在ではシステム開発者側だけでなく、旧初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)で対象にしていた利用者側にもある程度対応した試験となっている(例えば、午後試験で経営に関する内容が出題されたり、プログラミングに関する問題で言語の代わりに表計算ソフトを選択可能になった、など)。しかしながら、午後のアルゴリズムは選択必須であり、依然としてプログラマからシステムエンジニアへの登竜門とされている。情報工学に関連するエンジニアの実務においてもベースとなる。特に大手システム開発会社ではこの試験に合格することが技術者の必要最低限の資格として重要視されることがあり、入社3年程度以内に取得することを推奨されている。その上で、応用情報技術者試験(AP)など、上位の試験合格を目指すキャリアパスになっている。

受験者の年齢層は10代半ばから50歳代と幅広い。近年では、60代や70代など高齢者の受験も僅かながら増加している。受験者のボリュームゾーンは、19 - 21歳(主に情報系の大学生、専門学校生)と、22 - 25歳(主にシステム開発会社の新入社員)にある。合格者の平均年齢は24歳 - 26歳とボリュームゾーンよりやや高い年齢である。

新卒のIT職の志望者の中で取得率は10%に満たないことや、大手民間企業や公的機関では基本情報技術者試験 FE 以上の合格者しか採用しないケースもある。 公的機関では特に、情報技術の関連職の採用を、基本情報技術者試験 FE の合格を基準に行い、大学卒業程度と位置づけられるのが一般的である。

受験者の最終学歴の最頻は理工系の情報系専攻の大卒となっているが、近年では文系の大卒が増加している。その背景としては文学部や経済学部といった従来情報系とは関連の乏しい分野にも情報解析、情報処理を応用した講義が増加傾向にあることや情報メディアといった芸術職や広告業向けの専攻が増加したことにより、情報技術の普及とITリテラシーの高度化が理由となっている。

応募者数に比して実際に受験した受験者数が例年低く(これは応用情報技術者試験 AP も同様)、受験率は毎年60パーセントから70パーセント程度である。言い換えれば、3割程度の応募者は受験していない。

年間の受験者数は10万人を超え、情報処理技術者試験の試験区分のなかで最も多い。1985年試験までは年1回の実施だったが、受験者数が増加したため、1986年以降は年2回の実施に変更された。

                                     

2. 試験の難易度

2006年春以前の被採点者中の合格率は15%前後で推移し、2006年秋試験以降は例年20%台である、2006年春以前の申込者中の合格率は11%前後で推移し、2006年秋試験以降は例年16%前後である。。

合格率は合格者数を受験者数で割って算出した数値である。なお、この受験者数には「応募はしたものの試験当日に欠席した者」は含まれない。先述の通り、全応募者のうち、試験当日に欠席する者が例年3割程度存在する。そのため、棄権者を含めた総応募者数から見た実質の合格率は例年10%台になる。

第二種情報処理技術者試験(旧名称)から基本情報技術者試験(新名称)に2001年(平成13年度)に名称変更となったが、旧名称の頃の方が合格率が低く、難関な国家資格であった。

【合格率の推移】

旧名称:第二種情報処理技術者試験 8% - 27% 6% - 19%

新名称:基本情報処理技術者試験 12% - 35% 8% - 26%※内は申込者中の合格率

合格者の平均年齢は例年24 - 26歳程度である。これは情報処理技術者試験の各区分のなかで最も若い。大学生などの学生や入社3年以内の新人社員の受験者が多いことが関係しているとされる。2019年度(平成31年度)春期試験では9歳の合格者がおり、これは過去最年少記録となっている。

                                     

2.1. 試験の難易度 ジュニアマイスター顕彰制度

工業高等学校や高等専門学校などのジュニアマイスター顕彰制度において、基本情報技術者試験はAランク(20ポイント)の区分である。同ランクは、実用英語技能検定(英検)準1級、危険物取扱者甲種、第一種電気工事士、電気通信設備工事担任者総合種、第二級総合無線通信士、消防設備士甲種第4類、公害防止管理者(大気2種、水質2種)、ボイラー技士1級、測量士補、TOEIC785点以上などである。

                                     

2.2. 試験の難易度 民間資格との比較

  • 業種によっては最近はネットワーク需要が重視されているが、シスコシステムズのベンダー資格であるCCNA試験より、基本情報技術者試験(旧名称:第二種情報処理技術者試験)の方が難易度は高いと言われている。
  • 現在は午後試験でプログラミング言語の代わりに表計算ソフト(試験用オリジナルソフト)に関する問題を選択可能になったが、擬似言語を用いたマクロ定義の内容も出題されており、アルゴリズムの知識や論理的思考力が要求されるため、マイクロソフトのパソコン検定であるMicrosoft Office Specialist MOS のExcel科目よりも難易度は高めに設定されている。
  • アルゴリズムやプログラミングの知識を問う範囲は、J検旧情報処理活用能力検定2級および情報システム試験プログラミングスキルやサーティファイ情報処理技術者能力認定試験1級、日商プログラミング検定EXPERTなどより上等である。
  • テクノロジの知識を問う範囲は、情報検定(J検)の情報活用試験1級(旧・情報処理活用能力検定準2級)や情報システム試験基本スキル、システムデザインスキル、ICTプロフィシエンシー検定(P検)1級、日商PC検定1級、コンピュータサービス技能評価試験(CS試験)1級、全商情報処理検定1級、全工協会情報技術検定1級、全経情報処理能力検定1級、IT活用能力検定1級などよりも上等である。
  • 2006年(平成18年)6月まで実施されていた情報処理活用能力検定(旧J検、文部科学省認定試験)では、2級と1級の間に基本情報技術者試験(前身の第二種情報処理技術者試験を含む)があると言われていた。
                                     

2.3. 試験の難易度 ITパスポート試験との比較

情報処理技術者試験の各区分のなかで試験制度上、基本情報技術者試験(スキルレベル2)より階級が一段階低く設定されている区分としてITパスポート試験(スキルレベル1)があるが、実際の合格難易度では基本情報技術者試験のほうが格段に高いと言われることが多い。

どちらも出題範囲(後述)としてはほぼ同じだが、ITパスポート試験は一般利用者(ITを利活用する者)向けの入門区分であり、あくまで情報技術に関する初歩的な内容の出題が中心となる。一方、基本情報技術者試験は入門とはいえ開発者(プロフェッショナル)向けの区分であるため、ITパスポート試験より内容が深く掘り下げられて出題される。すなわち、試験範囲が同じでも、基本情報技術者試験がプロフェッショナル向けに作成された出題内容なのに対し、ITパスポート試験ではあくまで一般利用者向けの初歩的な出題内容に留まる。

最大の特徴として、基本情報技術者試験では午後試験でアルゴリズムおよびソフトウェア開発(プログラミング言語)に関する応用問題が出題される。どちらも難易度が高く配点も大きいため、合否を左右する最重要科目となっている。なお、現在は表計算ソフトに関する問題を選択可能になったため必ずしもプログラミング言語の習得は必須ではなくなったが、表計算ではマクロに関する問題も出題されるため、やはりアルゴリズムの知識は必要となる。ITパスポート試験でもアルゴリズムや表計算の問題は一応出題されるが、あくまで初歩的な内容に留まる。

合格率はITパスポート試験は例年40 - 50%程度で推移しているのに対し、基本情報技術者試験では例年20%台でありかなり低くなっている。

ITパスポート試験の試験時間は120分(2時間)、問題数は全100問ですべて四肢択一式である。一方、基本情報技術者試験は午前(全80問、四肢択一式)、午後(応用問題、多肢選択式)ともに150分(2時間半)であり、合計5時間(300分)の長丁場となる。基本情報技術者試験では午前、午後の両方とも合格点を獲得する必要がある。

試験の日程としては、ITパスポート試験は毎月随時実施されており、受験の機会が多い。一方、基本情報技術者試験は春期(4月)と秋期(10月)の年2回のみ開催される。



                                     

2.4. 試験の難易度 情報セキュリティマネジメント試験との比較

情報処理技術者試験の各区分のなかで試験制度上、基本情報技術者試験 FE と同じスキルレベル2に設定されている区分として情報セキュリティマネジメント試験 SG があるが、実際の難易度では基本情報技術者試験 FE のほうが格段に高いと言われることが多い。

基本情報技術者試験 FE では離散数学やアルゴリズム、開発技術などを含めた情報通信技術全般から出題される上に、2008年度(平成20年度)までの旧制度より易化したとはいえ、特に午後のアルゴリズム(擬似言語)は依然として鬼門であるため、かなりの学習量を要する。

一方、情報セキュリティマネジメント試験 SG は基本情報技術者試験に比べて範囲が狭く、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に特化した試験であり、アルゴリズムや開発技術に関する内容は一切出題されない。また、基本情報技術者試験 FE が(初級シスアドの範囲を吸収してからは利用者側もある程度想定した試験になったが)一般的に開発者側を想定した試験であるのに対し、情報セキュリティマネジメント試験 SG はあくまで利用者側を想定した試験であるため、基本情報技術者試験 FE より対策しやすいと言われている。

※情報セキュリティマネジメント試験 SG の出題範囲については、

                                     

2.5. 試験の難易度 他業界の資格との比較

  • 電気・通信の資格と比較すると、自衛隊の技術曹の任用資格において第三種電気主任技術者(電験三種)や第三級総合無線通信士(三総通)が同等となっているが、両資格は電気(通信)工学と法規という構成で、三総通には英文の和訳があるなど単純比較はできない。電験三種は能力証明として需要があるため受験者数は4.5万人、合格率は10%前後で推移している。三総通の合格率は3 - 4%であるが、需要が少ないため受験者数は例年300人前後であり、全科目免除者も毎年60 - 70人いる。電気通信設備工事担任者の基礎科目においてより難易度が低い問題が、技術科目ではネットワーク関連において類似した問題が出題される。
  • 法律・不動産の資格と比較すると、宅地建物取引士(宅建)が基本情報技術者試験とほぼ同じくらいの難易度と言われている。年間受験者数は20万人、合格率は例年15%前後で推移しており、宅建試験のほうが合格率は低いため難易度が高いように見えるが、問題数は宅建試験のほうが少なく(宅建試験は全50問の四肢択一式。これに対し、基本情報技術者試験は午前全80問に加え午後試験がある。)、試験時間も宅建試験のほうが短い(宅建試験は2時間。これに対し、基本情報技術者試験は午前と午後を合わせて計5時間である)。また、宅建試験では民法・宅建業法など宅地建物の取引に関わる法律問題のみが出題され、数学関連の問題は出題されない。
  • なお、宅建試験は例年10月第3日曜日に実施されており、情報処理技術者試験の秋期試験と重複する。そのため、秋期の情報処理技術者試験を受験する場合は(延期など特別対応を除いて)その年は宅建試験は受験できないため注意を要する。逆に宅建試験を受験する場合、その年の情報処理技術者試験は春期(4月第3日曜日)しか受験できなくなる(基本情報技術者試験は例年ならば春期および秋期の年2回実施される)。
  • 国際相互認証の学習時間は情報系の学部の約1.450時間講義は1.150時間、演習やレポート300時間以上となっている。多国籍の場合、学校へ通わなくても基本情報技術者試験の合格者であればディプロマ情報学系の専門士か短大学士、大学2年から3年程度の修業としてみなすことがある。また、情報学系の学部へ入学している場合には午前試験を半年程度の単位を相殺し加算する方式をとる。具体的には情報系学部卒+基本情報技術者試験の合格=5.5年分程度の情報学系の高等教育とみなすようだ。ITパスポート試験は情報学系以外の高等教育半年から1年分とみなされている。これらの事実から極端に短期の学習時間が対応するという噂は誤りである。近年アフィリエイトなどの教材の広告などで合格までに300時間などの極端に短い学習時間が噂されるが、これは悪質なステルスマーケティングで買わせるためのものが発端で世間一般であるかのように広まったと言われている。
  • 韓国の情報処理産業技師と相互認証しているが、韓国の産業技師は大卒の場合、年に4回の試験があり合格率も35%と高いため、日本の基本情報技術者より簡単とみなして韓国で産業技師を取得して日本で相互認証を受けようとする人材も少なからずいる。韓国の産業技師は米国のFE資格とほとんど同様の制度であるため、応用情報技術者を米国のFE資格と同等とするのは間接的に日本の情報処理技術者の資格を格下化する他資格取得者による利権工作だと思われている。この他資格取得者は簿記検定のように保有者の多い集団によるものとされている。理由としては人数を確保しなければコンセンサスとしてまかり通らなかったはずだからである。こういった不正な根回しや利権工作がなされぬように情報処理関連の団体による法律面の整備が急がれる。近年の極端な簡易化も大学推薦などの基準を簿記検定などに強引に合わせるために行われており、情報処理の公的資格や国家資格の廃止や合格率の引き上げ、使いまわし問題が多くなったのも刷新案として財務関連職が費用削減などを建前に稟議してきた背景があると噂される。
  • 金融・会計の資格と比較すると、ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士2級や日商簿記検定2級と同程度の難易度であると言われることがあるが、実際には基本情報技術者試験の方が難易度が高いと言われることが多い。試験時間では両方とも基本情報技術者試験より短く設定されている(FP2級は学科試験と実技試験を合わせて3時間半、日商簿記検定2級は2時間である)。また、FP技能士2級は合格率で言えば40%を下回ることは稀であり、日商簿記検定2級も比較的簡単な回では合格率が30%を上回ることも少なくない(これに対し、基本情報技術者試験では合格率は例年10 - 20%台と安定しており、比較的合格しやすかった回でも合格率はせいぜい30%程度であり、難易度の乱高下はFP技能士や日商簿記検定ほど顕著ではない)。


                                     

2.6. 試験の難易度 大学入試センター試験との比較

かつては大学入試センター試験の科目「数学II・数学B」で「数値計算とコンピュータ」という分野があり、選択問題として出題されていたが、基本情報技術者試験で出題される問題はそれよりも難易度が高いと言われることが多かった。

また、センター試験の数学では「情報関係基礎」という科目を選択できる場合もあるが、基本情報技術者試験の問題はこれよりも難易度が高いとされる。

ただし基本情報技術者試験の場合、予め設定された合格基準(午前、午後ともに満点の60%以上の得点を獲得すること)を満たせばほぼ確実に合格できるのに対し、センター試験の場合、大学によってはかなり高いボーダーラインを超えることが要求される場合があるため、一概に比較することは難しい。

なお、高校の情報科目の授業だけで基本情報技術者試験に合格するのは難しいと言われ、合格するためには高校の授業(予習、復習を含む)とは別に、基本情報技術者試験専用の参考書等を使って対策をする必要がある(これが学生向けの検定試験と言われる実用英語技能検定や日本漢字能力検定などの2級以下との違いである)。また、基本情報技術者試験は大学生や社会人の受験者が中心で高校生は少ない。

                                     

3. 沿革

  • 試験的な意味を含めた開催であった。合格率は約8%。応募者中の合格率は5%の難関試験だった。
  • 1969年(昭和44年)第二種情報処理技術者認定試験として実施。
  • 2000年(平成12年)11月8日 試験を新設する。
  • 第一種情報処理技術者試験にあった情報科学分野やコンピュータシステムなどが出題範囲に含まれた。
  • 1994年(平成6年)秋期試験より、午後試験が記述式から選択式(マークシート)に変更、電卓が使用可能、一部免除制度導入、合格証書の寸法がB5からA4に変更、英語名称変更。
  • 1992年(平成4年)秋期試験より、午後の選択問題でC言語が追加される。
  • 制度改正により 基本情報技術者試験 と改称、出題範囲・形式を変更。
  • 1970年(昭和45年) 第二種情報処理技術者試験 として実施。
  • 1986年(昭和61年)情報処理技術者試験は年2回実施されることとなり、受験者数が増加した第二種情報処理技術者試験は春期と秋期の年2回実施。以降合格率は15%前後、応募者中の合格率は10%、合格者の平均年齢は24歳前後で推移する。
  • 受験者数の減少。
  • 同年5月22日 初の合格者を決定する。
  • 2001年(平成13年)4月15日 初の試験を実施する。
  • 出題範囲の拡大により難易度が上昇した。(被採点者の合格率は16.2% ※志願者による競争率はおよそ9倍応募者の合格率は約11%)
  • 同年10月の秋期試験より、午後の選択問題でJavaが追加される。
  • 制度改正前はソフトウェア開発に重点を置いた出題範囲であったのに対し、制度改正後は利用者側にも対応した広い出題範囲となり、午後試験でマネジメント分野や経営戦略分野、表計算ソフトといった問題が選択可能になった。
  • 制度改正により初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)の一部を吸収し、出題範囲・形式を変更。なお、他の多くの区分名が変更されたが本試験については改称されなかった。
  • 2002年(平成14年)秋期試験より、電卓が使用禁止となる。
  • 応募者数は当初は増加したものの、春期試験では平成23年度特別試験から4期連続、秋期試験では平成22年度から6期連続で減少した。
  • 制度改正後初回の受験者平均年齢は25.8歳、合格者平均年齢は26.3歳と上昇、ここ数年の平均合格率は24%前後を推移している。
  • 2009年(平成21年)4月15日 試験の科目を変更する。制度改正後、初の試験を実施する。
  • 2011年度(平成23年度)春期まで他のプログラミング言語より簡単と批判されてきた表計算だったが、これにより、他の言語と同じくらいの難易度に引き上げられた。
  • 2011年(平成23年)10月16日 秋期試験より、表計算の問題でマクロに関する内容が追加されるようになる。
  • 2014年(平成26年)4月20日 春期試験より、情報セキュリティ分野からの出題が強化される。
  • 午前試験でセキュリティ分野からの出題問題数が増えた他、午後試験でセキュリティ分野が必須問題になった。
  • 2019年(令和元年)10月 秋期試験を最後にCOBOLの出題を廃止予定。
  • 2020年(令和2年) 午後の選択問題でPythonを追加予定。ただし、4月19日実施予定だった春期試験が新型コロナウイルス感染症の流行の影響で中止となったため、5月18日時点では次回の試験の実施予定は不明である。
  • 2020年(令和2年)9月18日、新型コロナウイルスの影響により当初予定していた10月18日の試験を延期すること、および、令和2年度内にCBT方式に切り替えたうえでの実施が発表される。なお、本試験と情報セキュリティマネジメント試験は令和3年度以降もCBTでの実施を継続することがIPA報道資料において謳われている。その後同年10月15日に、基本情報技術者試験は2021年1月 - 3月の間に実施する予定が発表されるとともに、身体障害者などを対象とした筆記試験は令和3年度春期試験から実施することも発表された。
                                     

4. 出題範囲

基本情報技術者試験 FE の出題範囲を更に詳細化し、スキルレベル2の知識・技能の幅と深さを体系的に整理、明確化した「シラバス」(情報処理技術者試験における知識・技能の細目)が策定され、公表されている。 シラバスは、試験の合格を目指す受験者にとっての学習指針として、また、企業・学校の教育プロセスにおける指導指針として、有効に活用されることが期待されている。 技術動向などを踏まえて、内容の追加・変更・削除など、適宜見直しが行われている。

出題範囲は広く、情報処理に関する総合力を問う試験となっている。所謂テクノロジと呼ばれる領域(情報技術)だけでなく、マネジメント(経営管理)やストラテジ(経営戦略)の知識も必要となる。なお、上位区分の応用情報技術者試験(スキルレベル3)や下位区分のITパスポート試験(スキルレベル1)も、出題範囲としては基本情報技術者試験(スキルレベル2)とほぼ同じである。違いは出題される内容の深さであり、応用情報技術者試験(AP)では基本情報技術者試験 FE で扱う内容をより深く掘り下げたものが出題される。逆にITパスポート試験では基本情報技術者試験の内容を浅くしたものが出題される。

ちなみに高度情報処理技術者試験(スキルレベル4)は基本情報や応用情報などと異なり、各試験区分ごとに異なる専門分野に特化した試験となっている(例えば、ネットワークスペシャリスト試験はネットワークに、データベーススペシャリスト試験はデータベースに、プロジェクトマネージャ試験はマネジメント領域に、ITストラテジスト試験はストラテジ領域に特化した試験となっている。)。また、情報セキュリティマネジメント試験 SG も制度上は基本情報技術者試験 FE と同じスキルレベル2の試験であるが、セキュリティ分野に特化した試験となっている。

                                     

4.1. 出題範囲 基礎理論

基礎理論

  • 応用数学
  • 計測・制御に関する理論
  • 離散数学
  • 通信に関する理論
  • 情報に関する理論

アルゴリズムとプログラミング

  • その他の言語
  • データ構造
  • アルゴリズム
  • プログラミング
  • プログラム言語
                                     

4.2. 出題範囲 コンピュータシステム

コンピュータ構成要素

  • プロセッサ
  • 入出力装置
  • 入出力デバイス
  • メモリ
  • バス

システム構成要素

  • システムの評価指標
  • システムの構成

ソフトウェア

  • ファイルシステム
  • 開発ツール
  • オペレーティングシステム
  • ミドルウェア
  • オープンソースソフトウェア

ハードウェア

  • ハードウェア
                                     

4.3. 出題範囲 技術要素

ヒューマンインタフェース

  • インタフェース設計
  • ヒューマンインタフェース技術

マルチメディア

  • マルチメディア応用
  • マルチメディア技術

データベース

  • トランザクション処理
  • データベース設計
  • データベース応用
  • データベース方式
  • データ操作

ネットワーク

  • ネットワーク方式
  • ネットワーク応用
  • データ通信と制御
  • ネットワーク管理
  • 通信プロトコル

セキュリティ

  • 情報セキュリティ
  • 情報セキュリティ対策
  • 情報セキュリティ管理
  • セキュリティ評価技術
  • セキュリティ実装技術
                                     

4.4. 出題範囲 開発技術

システム開発技術

  • ソフトウェア導入
  • システム方式設計
  • システム結合・システム適格性確認テスト
  • ソフトウェア要件定義
  • システム要件定義
  • ソフトウェア受入れ
  • ソフトウェア方式設計・ソフトウェア詳細設計
  • ソフトウェア保守
  • ソフトウェアコード作成およびテスト
  • ソフトウェア結合・ソフトウェア適格性確認テスト

ソフトウェア開発管理技術

  • 開発環境管理
  • 開発プロセス・手法
  • 知的財産適用管理
  • 構成管理・変更管理
                                     

4.5. 出題範囲 プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメント

  • プロジェクト・タイム・マネジメント
  • プロジェクト品質マネジメント
  • プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
  • プロジェクト・コスト・マネジメント
  • プロジェクト・スコープ・マネジメント
  • プロジェクト統合マネジメント
  • プロジェクト調達マネジメント
  • プロジェクト人的資源マネジメント
  • プロジェクト・リスク・マネジメント
                                     

4.6. 出題範囲 サービスマネジメント

サービスマネジメント

  • サービスサポート
  • サービスデリバリ
  • サービスマネジメント構築
  • 運用設計・ツール
  • サービスマネジメント
  • ファシリティマネジメント

システム監査

  • 内部統制
  • システム監査
                                     

4.7. 出題範囲 システム戦略

システム戦略

  • ソリューションビジネス
  • 情報システム戦略
  • 業務プロセス
  • システム活用促進・評価

システム企画

  • システム化計画
  • 要件定義
  • 調達計画・実施
                                     

4.8. 出題範囲 経営戦略

経営戦略マネジメント

  • 経営管理システム
  • マーケティング
  • 経営戦略手法
  • ビジネス戦略と目標・評価

技術戦略マネジメント

  • 技術開発計画
  • 技術開発戦略の立案

ビジネスインダストリ

  • 民生機器
  • ビジネスシステム
  • エンジニアリングシステム
  • 産業機器
  • e-ビジネス
                                     

4.9. 出題範囲 企業と法務

企業活動

  • OR・IE
  • 経営・組織論
  • 会計・財務

法務

  • 標準化関連
  • セキュリティ関連法規
  • 労働関連・取引関連法規
  • 知的財産権
  • その他の法律・ガイドライン・技術者倫理
                                     

4.10. 出題範囲 午後試験

  • データベース
  • ソフトウェア・ハードウェア
  • コンピュータネットワーク
  • コンピュータシステムに関すること
  • プログラミング(C言語、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)
  • ソフトウェア設計に関すること
  • 2019年(令和元年)秋期まではCOBOLが出題対象に含まれていた。
  • データ構造およびアルゴリズムに関すること
  • 表計算ソフトは2009年(平成21年)春期から追加。
  • ソフトウェア開発に関すること
  • 情報セキュリティに関すること
  • Pythonは2020年(令和2年)春期から追加。
  • Javaは2001年(平成13年)秋期から追加。
  • ITサービスマネジメント
  • プロジェクトマネジメント
  • マネジメントに関すること
  • 経営戦略・企業と法務
  • システム戦略
  • ストラテジに関すること
                                     

5.1. 形式 全般

情報通信技術全般から基本的な知識を問う問題が出題されるが、プログラマ等の開発者側だけでなく、システムアドミニストレータで対象としていた利用者側にも対応した試験となっている。 そのため、従前の試験の出題範囲に加えて、初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)の内容であった問題が出題されるようになった。 例えば、午後試験で表計算ソフト(試験用オリジナルソフト)の問題が選択可能となったことである。

午前、午後共に正解率60%以上で合格となる(逆に言えば、例えば午前で100点満点を獲得できたとしても、午後で59点しか取れなかった場合は不合格となる)。配点が正解率によって変更されることはない。ただし、午後問題の1問ごとの配点は解答例公開時にも合格発表時にも公開されないため、午後問題の正解率が60%前後の場合は合格発表まで合否が完全に確定できない(予備校各社が公開する「予想配点」を用いておよそ予想することは可能である)。

ちなみに、上位区分の応用情報技術者試験や高度情報処理技術者試験では午前で不合格だった場合は午後は採点されないが、基本情報技術者試験では午前が不合格だった場合でも午後も採点自体はされる。

                                     

5.2. 形式 午前

試験時間150分。四肢択一式(マークシート使用)で80問出題され全問解答。素点形式で採点され60点以上で合格(満点は100点)。

  • 問1-問50:テクノロジ系(コンピュータ科学基礎・ハードウェア・稼働率・ソフトウェア・論理回路・データベース(SQL、正規化)・ネットワーク・セキュリティ・設計)
  • 問61-問80:ストラテジ系(全体計画立案・業務改善・契約タイプ・経営戦略・ABC分析・利益や費用の計算・関係法規など)
  • 問51-問60:マネジメント系(DFD・開発規模、工数など)
  • 2008年までテクノロジ系やマネジメント系が中心であったものが、2009年よりそれまで初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)で出題されていたようなストラテジ系が20問出題されるようになった。従前でもストラテジ系の問題は出題されてはいたものの、出題数自体は少なかった。
  • 2014年度(平成26年度)の試験より、セキュリティ分野からの出題が強化されており、セキュリティに関する問題が(テクノロジ領域50問中)10問程度出題されるようになっている。
  • 2019年(令和元年)秋季試験より、線形代数や確率・統計など、数学に関する問題の出題が強化されている。
                                     

5.3. 形式 午後

試験時間150分。素点形式で採点され60点以上で合格(満点は100点)。

次回以降の試験から(予定)
  • 問6:擬似言語と言われる簡略化されたコンピュータ言語を用いた応用問題(必須解答)。25点満点。
  • 問7-問11:ソフトウェア開発、プログラミングに関する問題。C言語、Java、Python、アセンブラ(CASL II)、表計算のうち1問を選択する。いずれも(表計算の問題も含め)論理的思考力を要求される。25点満点。
  • 問1:情報セキュリティに関する問題(必須解答)。20点満点。
  • 問2-問5:「ソフトウェア・ハードウェア」「データベース」「ネットワーク」「ソフトウェア設計」「マネジメント・ストラテジ」などの分野から4問出題され、そのうち2問を選択する。各15点満点(計30点満点)。
  • 問10のCASL IIは、基本情報技術者試験専用に策定されたアセンブラ言語である。C言語やJavaなどに比べて命令文が単純で、プログラムの行数も少ないため、覚えやすく、プログラミング初心者向けと言われることも多い。CASL IIの仕様は試験実施者が予め発表する他、試験問題中にも仕様書を示してくれるので、試験中にその場で仕様書を読んで理解し解答することも可能である。
  • 問9のPythonは、2020年(令和2年)度より選択可能となる予定のコンピュータ言語である。2019年(令和元年)度秋期を最後に廃止されたCOBOLに代わって追加される。
  • 問11の表計算ソフトは試験専用のオリジナルソフトとされているが、関数および機能はMicrosoft Excelのものに近いとされる。表計算の問題は一般的にはプログラミング初心者向けと言われているが、いくつか注意が必要な点もある。表計算では前半部分の関数の問題に加え、後半では擬似言語を用いたマクロ定義の問題が出題されるため、問6に引き続きアルゴリズムに関しての知識が必要となる(初級シスアドおよびITパスポート試験ではマクロ機能に関する問題は出題されていない)。マクロの構文はC言語に近い。また、表計算は他のプログラミング言語に比べて、大問中の文章が長く、選択肢が多く設定されるため、解答に時間がかかる傾向にある。
  • 2019年度まではマネジメント分野(従来の問6、プロジェクトマネジメントまたはサービスマネジメント)とストラテジ分野(従来の問7、「システム戦略」または「経営戦略・企業と法務」)はそれぞれ独立していたが、2020年度より問5に統一される。また、配点比率も低くなる(2020年度より15点満点となる。ちなみに2019年度までは問6と問7を両方選択した場合、計24点満点となっていた。)。そのため、マネジメントやストラテジを得意とする文系、特に経済学部・経営学部・商学部などの大学生は、マネジメントやストラテジの対策に集中しすぎて、逆に配点比率が高くなった情報セキュリティ、アルゴリズム、コンピュータ言語の対策が疎かにならないよう注意が必要である。
  • 上記のうち、問2-問5から2問を選択、問7-問11のうち1問を選択、問1.6が必須となる。2019年度試験までと比べて、必須の情報セキュリティ分野および擬似言語(アルゴリズム)に関する問題、最後のコンピュータ言語問題の配点比率が高くなる。そのため、従来から難関と言われてきたアルゴリズムおよびコンピュータ言語に関してより一層対策する必要があるため、文系の大学生および社会人にとっては難しい試験になることが予想される。
  • 問7-問11のソフトウェア開発に関する問題は、基本的に自分が得意とする、または業務で使用するプログラミング言語を選択して解答することとなる。一般的にプログラミング初心者は低級言語のCASL II(問10)または表計算(問11)を選択することが推奨される。C言語(問7)、Java(問8)、Python(問9)といった高級言語は習得するのが難しく、初心者が合格レベルに達するようになるまではかなりの時間を要すると言われている。
  • 複数選択した場合は、若い番号の問題が採点対象となる。たとえば、問7 - 71の中から問7と問8の両方を解答した場合、問7が採点対象となる。また、マークシートにある言語選択の欄を塗りつぶしていない場合は当該問題を回答しても採点されない。

本来ならば2020年度(令和2年度)春季試験(4月19日実施予定だった)から午後の試験の形式が変更される(必須問題の配点の引き上げ、Python追加など)予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、同試験は中止となった。2020年5月18日時点では、次回の試験の実施予定は不明である。

2009年度(平成21年度)から2019年度(令和元年度)秋季試験まで
  • 問1:情報セキュリティ(必須解答)。12点満点。
  • 問2-問7:ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計、プロジェクトマネジメント(またはサービスマネジメント)、システム戦略(または経営戦略・企業と法務)などの分野から6問出題され、そのうち4問を選択する。各12点満点(計48点満点)。
  • 問8:擬似言語(必須解答)。20点満点。
  • 問9-問13:ソフトウェア開発、プログラミングに関する問題。C言語、COBOL、Java、アセンブラ(CASL II)、表計算のうち1問を選択。20点満点。
  • 2020年の春季試験からはCOBOLを試験範囲から廃止し、代わりにPythonを追加することが発表されている。
  • 2014年度(平成26年度)春季試験より、他の試験区分と共に情報セキュリティ分野の出題が強化され、午後試験では情報セキュリティ分野の大問1問が解答必須問題となった。
  • 2011年(平成23年)度秋より、表計算の問題でマクロに関する内容が追加されたため、他の言語とほぼ同等の難易度に引き上げられた。
  • 上記のうち、問2-問7から4問を選択、問9-問13のうち1問を選択、問1.8のみ必須となり、擬似言語問題とコンピュータ言語問題の出題はそれぞれ1問のみとなった。また、問13に表計算の問題が出てきたことによりコンピュータ言語問題を選択しなくてもよくなった。ただし、問8の擬似言語問題は必須で、問13の表計算の問題でも擬似言語を用いたマクロ定義の問題が出題されるため、引き続きアルゴリズムに関しての知識が必要。


                                     

5.4. 形式 科目免除

2005年度(平成17年度)から、国または情報処理推進機構 IPA が認定した講座の修了者は修了日から1年間(本番2回分)、午前の科目が免除される(つまり、本番の試験では午後の科目だけ受験すれば良い)。

〔例〕
  • IPAに認定された「免除対象科目履修講座」を受講・修了する。
  • 「免除対象科目履修講座」は一部の大学、短期大学、専門学校、高等学校、資格予備校等で開講されている。一定以上の出席率を満たしていること。
  • IPAに認定された「民間・公的試験」に合格する。 例1)サーティファイ情報処理技術者能力認定試験2級若しくは2級第一部。 例2)職業教育・キャリア教育財団 情報検定 情報システム試験 基本スキル。
  • IPAが提供する修了試験は、例年6月、7月、12月、1月の年4回実施される。
  • 修了試験は本番の午前科目より難易度がやや低いと言われている。
  • 「修了認定に係る試験」を受験・合格する。

※なお、「本番の午前で60点以上取ったが、午後が59点以下だった」という場合の科目免除制度は存在しないため、注意を要する。

                                     

5.5. 形式 参考:2008年度(平成20年度)までの試験

午前試験はIRT(項目応答理論)、午後は配点(各大問につき1 - 1割程度の配点)をある計算式に導出して採点されていた。午前・午後とも最低200点-最高800点の5点刻みで評価され、その両方が600点以上であれば合格となっていた。

                                     

5.6. 形式 午前

試験時間150分。四肢択一式(マークシート使用)で80問出題され全問解答。

出題範囲は「コンピュータ科学基礎」(現行の「基礎理論」に相当する分野)、「コンピュータシステム」、「システムの開発と運用」、「ネットワーク技術」、「データベース技術」、「セキュリティと標準化」、「情報化と経営」(現行のストラテジ系に相当する分野)であり、情報通信技術全般から基本的な知識を問う問題が出題された。ただし「情報化と経営」に関しては10問程度しか出題されず、現行の試験のストラテジ系(20問)より出題数は少なかった。また、現行の試験とは異なり、「監査」は対象外だった。

以前出題された試験問題が流用されることがあるため、過去問題を参考書などで演習すればまったく解けないことはない。ただ、近年重要な問題として挙げられるようになった著作権や、セキュリティに関して、新しい話題から出題されることもあれば、これまでまったくなかった新しい分野からの出題もまれに見られた。また、ソフトウェア開発技術者試験や情報セキュリティアドミニストレータ試験、上級システムアドミニストレータ試験など、より上位の区分から問題を持ち出してくることもあった。

                                     

5.7. 形式 午後

試験時間150分。より高度な知識を問う問題、擬似言語と言われる簡略化されたコンピュータ言語を用いた応用問題と、4つのコンピュータ言語から1つを選択して解答する。プログラミングの問題が各2問出題される。

  • IT共通知識体系:初級システムアドミニストレータ試験にも出題されていた、情報技術全般からの応用的知識が問われる。毎回必ず1、2問出題されていた。
  • 必須問題(全問回答)
  • 情報セキュリティ:暗号化、ウイルス対策、攻撃手法などの知識が問われる。
  • データベース:データベースの運用やSQLなどの知識が問われる。
  • コンピュータネットワーク:IPアドレスの付与、稼働率、暗号化方式に関する知識が問われる。
  • プログラム設計:与えられた仕様に基づいた、業務での知識やスキルが問われる。毎年必ず1問出題されていた。
  • 擬似言語:アルゴリズムの知識を問う。擬似言語で使用する構文はC言語と似た部分が多い。毎回必ず1、2問出題されていた。

以上の分野から5問出題され、多肢選択式(マークシート)で全問回答。

  • C言語、COBOL、Java、CASL IIから一つないし二つの言語に関しての知識を問う。各言語2問ずつ、計8問出題され、うち2問を選択して回答する。選択問題は問6 - 6・問10 - 03に分かれており、問6 - 6の中から1問、問10 - 03の中から1問をそれぞれ選択する。
  • CASL IIは第二種情報処理技術者試験のCASLを改訂したもの。
  • Javaは2001年(平成13年)秋期から追加された。
  • 第二種情報処理技術者試験にはFORTRANがあった。
  • 選択問題(各種プログラム言語問題)
                                     

6. 第二種情報処理技術者試験

第二種情報処理技術者試験 (だいにしゅじょうほうしょりぎじゅつしゃしけん、略称 二種 、 Class II Information Technology Engineer Examination )は、かつて情報処理技術者試験にあった区分である。

1969年(昭和44年)に 第二種情報処理技術者認定試験 (だいにしゅじょうほうしょりぎじゅつしゃにんていしけん)として実施され、翌年1970年(昭和45年)より第二種情報処理技術者試験として開始された。

1985年(昭和60年)試験までは年1回の実施だった。受験者数の増加に伴い、1986年(昭和61年)以降は春期(4月第3日曜日)と秋期(10月第3日曜日)の年2回の実施に変更された。2000年(平成12年)秋期まで実施され、2001年(平成13年)春期より後継の基本情報技術者試験(略号FE)に移行した。

1994年(平成6年)春期までの情報処理技術者試験制度では、最も難易度が低い区分とされていた。また、同年秋期以降も、新設された初級システムアドミニストレータ試験に次いで2番目に難易度が低い区分とされていた。しかしながら、合格率が20%を上回ることはきわめて稀であり、例年10%台の難関国家資格であった。2009年(平成21年)春期以降の現行FEは合格率が20%を下回ったことがないため、現行FEよりも難易度が高い国家試験であったといえる。

なお、対象者像は高等学校卒業程度の一般常識を有するプログラマとされているが、実際の受験者、合格者は大学生および社会人が多く、高校生が合格するのは難しい国家試験として認知されていた。

                                     

6.1. 第二種情報処理技術者試験 試験形式

午前と午後の両方で基準点以上の得点を獲得することで合格となる。

                                     

6.2. 第二種情報処理技術者試験 午前

試験時間150分。多肢選択式(マークシート使用)で80問出題され全問解答。

コンピュータシステム、ネットワーク、データベース、離散数学、プログラムなど情報技術全般から基本的な知識を問う問題が出題された。経営戦略や企業活動に関する内容(現行FEのストラテジ系に相当する領域)も出題された。

1994年(平成6年)春期までは情報技術に関する英語の文献の問題や、情報技術の歴史の問題、また、ITの知識というより一般教養(税金など)を問われるような内容の問題も出題されていた。

                                     

6.3. 第二種情報処理技術者試験 午後

試験時間150分。午前の応用問題の他、後継のFEでも出題されているアルゴリズムおよびプログラミング言語に関する問題が出題された。特にアルゴリズムとプログラミングは配点が大きいため、合格するためにはしっかりとした対策をする必要があった。

  • 擬似言語:必須問題として2問出題されていた。アルゴリズムおよびデータ構造についての知識が問われる。
  • 1994年(平成6年)春期まではPL/Iが選択可能だった。
  • 各種プログラミング言語:FORTRAN、COBOL、C言語、アセンブラ言語(CASL)から一つないし二つの言語に関しての知識を問う。各言語2問ずつ、計8問出題され、うち2問を選択して回答する形式だった。
  • 1985年まではCASLの代わりにCAP-Xが出題されていた。
  • システム設計:3問が出題され、そのうち1問を選択して解答。内部設計、プログラム設計、マイコン応用システム設計から各1問ずつ出題され、基礎的能力を問われた。
  • 第二種情報処理技術者試験で選択可能だった言語のうち、後継のFEにも引き継がれたのはC言語、COBOL、CASLの3つである。ただしCOBOLは2019年(令和元年)の試験を最後に廃止された。また、CASLはFEでは仕様の改訂が行われている(CASL II)。
  • 1976年(昭和51年)まではALGOLが選択可能だった。
  • C言語は1992年(平成4年)秋期から追加された。
  • 現行FEの選択可能言語のうち、Java、Python、表計算ソフトは第二種情報処理技術者試験では出題対象外だった。ただし表計算ソフトは初級システムアドミニストレータ試験には出題されていた。
  • IT知識全般:午前の応用問題である。情報技術全般からの応用的知識を問う問題が4問出題されており、そのうち2問を選択して解答することになっていた。
  • FORTRANは試験制度変更(FEへの移行)に伴い廃止された。

1994年(平成6年)春期までは第一種情報処理技術者試験(現在の応用情報技術者試験)などと同じく記述式だったが、同年秋期よりマークシート使用の多肢選択式に変更された。後継のFEも多肢選択式である。

                                     

7. 合格者の特典

  • 高等学校、大学、大学院、短期大学等では、入学試験での優遇や、入学後の単位認定の対象となることがある。
  • 国家公務員および地方公務員の採用条件・階級評価となることがある。
  • 技術陸曹・海曹・空曹(現職自衛官の昇任試験の加点のほか、不定期に一般公募もある)および予備自衛官補(技能公募)の任用資格(3曹)である。これには従前の第二種情報処理技術者を含む。
  • ジュニアマイスター顕彰制度において、合格者には20ポイントが付与される。
                                     

8. その他

  • IT人材育成センター国家資格・試験部の統計資料による累計値

統計資料の応募者・受験者・合格者の推移表において、第二種情報処理技術者にかかる数値は本試験に計上されている。

                                     

9. 関連項目

  • 情報処理技術者試験
  • 大滝みや子
  • 日商プログラミング検定 - 日本商工会議所が実施する、プログラミングに関する検定試験。
  • 情報処理推進機構IPA
                                     

10. 外部リンク

  • 試験制度の沿革(情報処理技術者試験の概要 - 試験制度の沿革)
  • 基本情報技術者試験FE(情報処理技術者試験の概要 - 試験区分一覧)
  • 情報処理技術者試験の概要
  • 情報処理推進機構 IT人材育成センター国家資格・試験部(旧:情報処理技術者試験センター)
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